夜明け前に起きて岡崎京子原作の映画『チワワちゃん』を見る。
最後に出てきた「クマちゃん」役の松本穂香を見て、なんだか、ホッとした。
殺伐とした空気の東京は、田舎者の僕にはしんどい。
寅さんみたいのならいいんだけど。
浅野忠信の演じたカメラマンも、めっちゃ嫌な感じ。
世間に踊らされてる感じで、馬鹿みたい。
写真家は全身で考えながら、瞬間の「無」の中で写真を撮っている。
余計な意味や物語を考えてない。
写真を撮った時の最後の一ミリの無意識で、その写真に写るものは天と地ほど変わってくる。
そして、写真になった時に初めて、その写真の在り方を理解する。
写真の最終的な対象は、目に見えないものだと思う。
何が撮りたいのかなんて、わからない。モチーフはあっても。
鈴木清順が言ってた「わからないから、撮る」という言葉は、本当にその通りだと思う。
そんなことを考えながら、街を歩いた。
17,935歩