午後、歩く。
通りは、静か。正月独特のさびしさが風景の中に漂う。でも嫌いではない。
三角州から南へ、鴨川沿いを歩く。グランドでも何かを練習する人たちはいない。
昨日ほど寒くもなく、さびしさが心地よい。
川辺の公園風景は、自分をアジェやブラッサイみたいな古典的写真家の気分にさせる。
さらに南へ。
河原町三条から四条、そして祇園へ。ここまで来ると、普段と変わらない人の多さ。
途中タワーレコードに立ち寄り、ドナルド・フェイゲンの『ナイトフライ』のアナログを買う。 スペシャルプライス!!
CDで聴いていても、アナログで聴きなおしたくなる。
有名なあのジャケットも、12インチで眺めたい。
14,873歩で、276カット。結構歩いて、結構撮った。
僕の場合、写真を撮る人間としては足りないものが多くて、厚かましいくらいに撮ってやっと、良い加減ぐらいになる。
他人というのはいつも無責任だから、行動を起こす側は全部を請け負って、途切れずに毎日を続けなければいけない。立場が入れ替われば、それは誰にとっても平等な話なのだけど。
この撮影も1年以上経過して、そろそろ街としての「京都」が撮れてきただろうか?まとめの段階に来ている。
毎日毎日いろいろ考えるが、
「撮りたいから撮っているんだから、それでいいじゃないか」
ETVの『新日曜美術館』で横尾忠則が言っていたセリフを、写真に置き換えて書いてみた。
考えすぎても仕方がない。もともと好きだけでやっていることなのだから。