夜明けの時間の撮影を一旦停止すると、再び動きだすのは、やっぱり大変だった。疲れ癖が出て動きたくないし、あとで後悔するのを想像して無理して動いてみたら、かるいめまいでフラついたりする。
家族が眠る灯りの消えた暗い家の中を静かに歩くと、メニエール症候群の症状が不意に出る。 外を歩いてて夜が明けると、やっと平衡感覚が正常に戻った。
遠くまで歩く気力が湧かない。 体中から噴き出す汗が不快だし、川沿いの茂みを歩くと、やたら蚊に刺されるし。 そんなんで、加茂川まで歩くだけで精一杯だった。
まあ、撮った写真の良し悪しは、歩いた距離には比例しないので、今日のところは近所の風景を違った角度から、細かく丁寧に見てみよう、というスタンスでやってみた。
休みの間は、完全な自由人。 今しか生きない。 だから、ずっとこんな感じで生活してきて、これからもこんな感じでいられるような、一瞬、そんな気分になる。 のんべんだらり、が出来なくて。 頭の裏で、いつも何かがゾワゾワしている。
写真集『horizon horizon horizon』が、ホホホ座店頭にて発売中です。 よろしくどうぞ。