日な日な余波ははなやか歩く

週1~2回くらいのペースで、ここで写真展をやってます。「繰り返し」と「凡庸」は写真と人生の本質です。

憶えておく。『キミたちの未来 僕たちの選択〜時任三郎 世界エネルギーの旅』を見て。

今朝みたNHKの番組『キミたちの未来 僕たちの選択〜時任三郎 世界エネルギーの旅』の内容は。

ドイツの原発廃止にむかっていくのは、長い道のりがあってのこと。
消費者である国民が電力会社を新たに設立し、そこでは自然エネルギーですべての電気をまかなうことにする。
そうした民間の電力会社は増え、現在では、消費者はどの会社の電力を使うかを選び、大手の電力会社が独占することはなくなったという。
実際、ほんの小さな川の流れを一部利用して、それで160件ほどの町の電力がまかなえているらしい。

デンマークのとある島では、原発を建設するにあたって、国民に原発のよいとこ、悪いとこを公平に紹介する冊子をつくり、国民に考える時間をあたえ、その結果“NO”という結論がだされた。

その後、常に悩まされてきた「強い風」を利用する風力発電を検討。
今ではその分野での先進国となり、その技術を輸出するまでに至った。

フィンランドでは、原発を推進して、今も原子力発電所を建設している。
ただ驚くことに、その敷地内に原発会社の本社があり、経営者もそこにいるということ。

今直面している問題は、核廃棄物の問題。
フィンランドでは、その廃棄物を国内で処理することをきめ、固い岩盤の続く地下400メートルに埋める計画を現在実行に移してて、いろいろ実験しながら、建設を進めている。

核廃棄物は、カプセルに保管されても完全に封じ込めることはできないため、埋める作業は完全にロボットなどによる機械で行われる。
その後も埋められた地下で核燃料はもれだし、放射能の影響が完全に自然界で消滅するまでには、25万年かかるのだという。
25万年!!!

すでに原発は稼働してて、廃棄物は増え続けているのだから、これはどうしてもやらなければならないこと。
フィンランドでは、その意識がその世代の人々にはあって、「原子力を、夢物語にしてもしょうがない」とひとつの村を処理場としてあけわたし、その村の住人も処理場建設に了承したのだという。

現実を見て、ちゃんと選択している。
うわべだけの議論を続けてる日本の現状を考えると、ゾッとする。

あまりにショックだったもので、覚え書きとして残しておきたいと思ったのです。