日な日な余波ははなやか歩く

週1~2回くらいのペースで、ここで写真展をやってます。「繰り返し」と「凡庸」は写真と人生の本質です。

代休。


平日の休みは嬉しい。
月曜の朝をいつも通りの時間に起床し、息子を学校に送り出した後ゆっくりコーヒーを飲んでから、出かけることにした。

行った先は琵琶湖の西。着いた頃には空は青くて、湖面も透き通り、水中には大きな魚の群れも見ることができた。それをきっかけに、三脚にマミヤRZを乗せて撮影をはじめた。

数年前にも幾度か来ているこの場所で、昔の自分とは違う何かが見つけられるのかを思いながら、やや厳しい基準を自分の中に掲げる。
人のいない砂浜の静かな売店やカフェ、裏返って置かれたボート、浜の樹々など、少しづつ撮りたいものが見つかる。それが以前と違う「何か」になるのか、よく判らない。

フォトジェニックな風景や、湖のほとりの気持ちよさそうなライフスタイルなんかは避けて通り、どこでもでもない何かを僕は撮りたいと思っているのだけど、それで人を惹き付けられる写真を得るということは、むずかしい。

でもね、僕がやりたいことは「写真」なんだから、それは当然のことだと思っているのです。

フィルムで撮るとデジカメの存在はつい忘れてしまう。暑い昼下がりに売店で買った高い缶ビールを飲み終え、エアコンの効いた電車に乗ると、そこで初めてデジカメをカバンから取り出した。しかし既に遅しで、大したものは撮れず、また撮る気もない。

見上げた座席の壁には、荒川良々がいた。