夕方家に帰って、何か音楽をと思って探しはじめると、
あれでもない、これでもないと迷ってしまって、
ああ、何にもないなんて気分になる。
で、TVをつけてみても何だか違うし、で、消して。
もう一度、無音の部屋の中で、CDケースのタイトルを眺める。
まずグループや人の名前でイメージするもの。そこから、音楽の雰囲気を想う。
うーん。うるさいのは違うし、わかりきったものは嫌だし。
そんなことを思うと、聴くという時間を確保する、または自分を音楽の聴ける状態に持っていくって、
案外、むずかしい。
加藤和彦が言ってたけど、
「音楽は生のもの。同じことをもう一度やれと言われても、それはむずかしい。だからTVにはでない」
というのもわかる気がする。
譜面があって楽器があって、条件がそろったとしても演奏が同じものになるとは限らない。
その時得られる興奮は、その時のものでしかない。
音楽を聴く側であっても、同じ気がする。集中しようとすればするほど、気がそれたりする。
逆に、何かしながら。部屋の掃除や洗い物なんかをしてると、
手を動かして、頭は無防備だからか、音楽がすっと入ってくる。
その音楽に対する過剰な期待感もなくなってるからかもしれない。
結局昨日は、高田渡の『ごあいさつ』を聴いて落ちつきました。
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