日な日な余波ははなやか歩く

週1~2回くらいのペースで、ここで写真展をやってます。「繰り返し」と「凡庸」は写真と人生の本質です。

何が撮りたいなんて、判らないよ。
















駅のホームに降り立ったが、どちらが改札口かもわからない。
とにかくトイレを済まし、左へ。誰もいない改札を抜ける。ワンマンカーの路線。

土地の起伏が激しい。すぐそこに山があり、谷川の雰囲気がうかがえる。
下りて、カーブを曲がると橋。下には木津川が流れる。

川辺の岩の上で一息つき、カメラをたてて最初のワンカットを済ます。これで始まり。
山へ。

青い空。樹々の葉の重なり。いつみても自然は新しい。
お地蔵さんを拝み、良い道中をお願いする。受け入れてもらえますように。
いくらかの撮影を経て、村落を抜け、別れ道はダムのある方向を選んだ。ダムまで1キロ。
茶畑などを経て、ダムに到着。想像以上に大きくて高い。珍しいアーチ型のダムと書いてあった。僕にはその知識はない。

場の雰囲気には流されない。そう決めている。
観光地や秘境の目的は、自分には無い。「これ何処?」の問いに終わる写真になるのは、いたたまれない。
気持ちがつまずくようなら、シャッターは切らないでおく。
どうせプリントしたところで、無駄なのだから。
注意して探ると、何かは見つかる。見つけてから判る。
先のことが判るぐらいなら、探す物も何もない。それが本当だろう?

引き返すことなく進み続け、山を下りて、次の駅までたどり着いた。徒歩で7~8キロは歩いただろう。
想像もしない1日となった。