夏に感じる静けさは、独特だ。
蝉の声がひびく中、それに反して、どこか切なく痛々しい。
夏の終わりに憧れながら、夏を過ごし、
そして何も起らないまま、自分の中にある幻想の夏が、幻想のまま、過ぎ去っていく。
意識が過敏になれば、そんな世界に陥ってしまうので、
できるだけ、普段通り、目先の日常で、やり過ごす。
表現の対象となる夏は、どんな感じのものが多かったっけ?
チューブやサザンは聴かないし、そういうイメージに操られ、海で遊ぶのも、僕には窮屈で仕方がない。
午後よりは、午前の砂浜の方が、断然、心地いい。
自由だ。それにきれい、美しい。
人は少ないし。
ウチのような家族には、そちらのほうが楽しめる、ていうか楽しめた。
以下は、海へ向かう車窓からの眺め、7月。