日な日な余波ははなやか歩く

週1~2回くらいのペースで、ここで写真展をやってます。「繰り返し」と「凡庸」は写真と人生の本質です。

降っても晴れても、その3。

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ヴィム・ヴェンダース 『パリ、テキサス』。

エグルストンやスティーブン・ショアの写真のように、「ニューカラー」写真のような映画。

 

物語の離れ離れになった3人の家族という状況は、実際に家族を持つ今の自分には、他人事には思えない。20代の頃、僕はこの映画の何を見ていたのだろう? だって全然記憶にないのだもの。 いや、今回が初見か? ぐらいに記憶がない。

 

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赤い車が2台、違う車線を走っていく、この画面が良かった。

シーンではなく、画面で見る癖がついている。

 

ヴェンダースは写真を撮っている人でもある。いつだったか写真集も見た。

写真家が撮る映画と、映画監督が撮る写真はとかく違うものだ。

身体感覚で撮ってない写真は、理屈になってしまう。

エグルストンは、理屈では撮っていない。

ピンとくる写真と、こない写真との違いって何?

 

ヴェンダースの写真はそんな感触だった。