やり直してもらったネガカラーのプリントの上がりを見て、ひとまず安心する。
凡庸に撮った50枚の中から、出来の良い1枚を求めてのプリント注文だが、さすがに1枚だけあればよいとはいかず、十数枚を選んでみる。撮った時の思い込みにしばられない頭で、その写真らを眺めてみる。
腑に落ちるか、否か。
意外なところで、意外なのが良かったりするから面白い。
迷いの写真もある。
良しとするか、どうか。考え込んでしまう写真。
一旦保留にして、風呂に入る、ご飯を食べる、酒を飲む。
考えすぎるのはよくない。タイミングを見て、チラ見する。
悪くないかも、と思う。
打つ手を思いつき、試してみる。
途中、ロバート・フランクの作品が見たくなって、本棚から数冊、引っ張りだす。
彼のマネは危険だから参考にはならないのだけど。
ただ、雰囲気が欲しかったのである。
直感で作る作品の雰囲気が。