日な日な余波ははなやか歩く

週1~2回くらいのペースで、ここで写真展をやってます。「繰り返し」と「凡庸」は写真と人生の本質です。

川田喜久治 『地図』





先日の『新日曜美術館』で初めて写真家、川田喜久治さんを見た。自分の想像してた人物とは、まるで違った。

平塚市美術館で開催中の『【企画展】開館25周年記念 香月泰男と丸木位里・俊、そして川田喜久治−シベリアシリーズ・原爆の図・地図−』の特集。著作『地図』の写真の展示風景が写っていた。

写真集『地図』の復刻版を自分が買ったのは、6~7年前。京都・メディアショップで1万円以上の値段に購入するには時間を要した。で、買った。買っとくべきだと思ったから。初めて本を開いて思ったのは、これは写真集なのだろうか、ということ。その本からは異様な雰囲気が漂っていたが、自分の思う写真とは違った。
原爆ドームの壁のしみとそれに類するようなイメージの数々がページをめくる度に交錯する。それらを撮ったというよりは複写したという感じで、一般的な写真ではない。自分の求める写真とは違ったが、かと言って、自分と無関係とは言い切れない後ろめたさもあった。(つづく)