好きな音楽を真面目に聴こうとすればするほど、自分の頭は違うことを考えていたりして、気づけば時間だけが過ぎていたということはよくある。落語だって同じ。
聴くというのは案外むずかしい。
手先に集中してて心が空っぽの時の方がよほど頭に入ってきやすかったりする。
仕事中に、今度の休みはビーチボーイズの『ペットサウンズ』を聴こうと考えていたら、今聴きたくなって、聴いた。
僕はよく6曲めのインストロメンタル『LET'S GO AWEY FOR AWHILE』から聴いたりする。可愛くてどこか切ない、この曲が好きなのだ。
好きなこの曲から聴くと、ある程度聴き逃しからまぬがれたりする。
そのあとは、放っておいてもいい音楽が耳に入ってくる。
『神のみぞ知る』は8曲めのタイトル。
この『GOD ONLY KNOWS』は、もちろん名曲だけど、今はこの曲名の言葉の方が気になった。
ああ、そういう心境は確かにあるもんだ。
言葉は一つでも、それを目にする人の状況は様々だから、時にはあらためてその言葉が表している意味が自分の心に染み込んできたりする。
ちなみに自身の状況のことを言っているのではない。
自分のことなら、今さらそんな言葉はもう必要としないだろう。
たぶん。