日な日な余波ははなやか歩く

週1~2回くらいのペースで、ここで写真展をやってます。「繰り返し」と「凡庸」は写真と人生の本質です。

写真のテーマとは?




はたして、僕は何をテーマに写真を撮ってるのか?

と、もとをたどっていくと、良い写真を撮りたいということが、まず、あるのであって、
編集して見せようとする段階に至った時に初めて、方向とテーマを考えだす。

これは写真をやってる人には、めずらしいことではなく、
有名どころを考えても、アラーキー森山大道さんなども、結局、写真を撮ること、その行為自体がテーマであったりする。

世代が若くなってくるに従って、それは現代美術的な、コンセプトありきの作品も多くなりつつあるようだが、
僕はと言えば、やはり、まず写真ありきから始まっている。

というのは、撮るという段階では、まず思い込み、先入観を振り払い、できるだけ目の前のことをフラットに受け入れたいと思うから。
そうすることで、自分の写真を意味あるものにさせ、自らを超えた面白いものになると考えるからだ。
アラーキーが言う、世間様が表現していることを、バーチッバーチッ撮ればいいという教えを、僕もなぞっているということである。

今でもそれは正しいと思うし、それこそが写真行為だと考えてる。

でも、グローバル化の波は、写真を撮る意識にも変化をおよぼし、
テーマ先行型と世間受け入れ型、そのふたつのバランスによって、世界でも通用する作品が生み出されることになりつつある。

とは言え、過去から現在の日本での写真の在り方が、逆に、日本の写真の個性(とくに写真集)を作り出してるのも事実。
森山大道さんの写真なんて、今はすごい状況だし。

とりあえず、どうやって自分の中で意識のバランスをとり、自分の作品を説明するのか?
その言葉を見つけ出すのがとても重要な状況なので、ああ、僕も勉強せねば、と思ってるとこであります。


写真への旅 (光文社文庫)

写真への旅 (光文社文庫)

写真への旅

写真への旅