土曜の夜なのに8時には布団に入り、あっさりと眠りについて、夜中に目が覚めたので、録画してた是枝裕和の『幻の光』を観た。最初は江角マキコと浅野忠信の大阪弁に最後まで観るのを断念しかけたけど、なんとか最後まで観ることができた。
今の是枝作品と違ってセリフの言葉数が少なく、画面も整理されすぎているのが気になったりしたけど(写真界では今もこの感覚が続いている)、これがデビュー作と知って納得した。
映画の美意識は、詩を書こうとするために詩的な言葉を使ってしまう感じに似ている。95年の映画だから、時代も違うし。相米慎二が『夏の庭』(僕も劇場に観に行った)を撮った翌年だもの、そういう時代だったなあ、と思ったりする。
いずれにせよ、是枝作品は日本の風景の見え方が、今も昔も客観的であることは変わらない。それでいて最近作になるほど、力の抜け具合が心地よい。
次は『万引き家族』を観よう。