映画『万引き家族』はずいぶん前に録画していたのだけど、ずっと見れずにいた。
『誰も知らない』と同じ匂いがしたからだ。子供の生き死にが関わる物語は、親には辛い。
他人事にはなれない。
見て、安心した。
おばあちゃんが死んだその後も物語は続いてて、 残酷な救いだけど、それでも救いは救いだと思えた。女の子だけは、気になるが。
映画としての表現の仕方も、他人事ではない。
昭和の時代なら、こんな日常のみすぼらしい風景は映画の画面として 見るに堪えなかった。
フィルム映画を少人数で作り上げるのは、映像のボリューム感を失わせる。
それが今や、カメラの良さなのか、空気が入れ替わったのか、身近な風景が、きれいにすら感じる。フランスの映画のように、そこに光と色を感じる。
それが是枝作品の凄さ。
つまり日常の凄さで、人の凄さ。いったい我々は何者なのだろう・・・ていう感じ。
安藤サクラが涙を流すとこなどは、タルコフスキーの『鏡』を連想した。
『鏡』はロシアですけど。
午後は、『スウィングガールズ』を見る。
こっちは2回目だけど、これもまた楽しめました。