その人の個性というものは、その時代、その場所、その環境で、形作られる。
あとはどうなるのかは人それぞれだが、いずれにせよあんまり無理しない方がいいように思う。
水木しげるの著作に『人生をいじくり回してはいけない』というのがある。
読んだことないが、このタイトルには惹かれる。若いときには感じられないものっていうのはやっぱりあるものだ。
僕などは「人の世」に片足突っ込んではいるが、どっぷり浸るのはどっか違うと思っているような人間だ。最近になって、それに気がついた。
やはり生まれ育った環境は大きい。皮膚感覚として、そういうのがある。
そして他人が怖いという感覚、それは心の奥にずっとある。それが劣等感を生んでいる。
これまでずっと悩まされてきたし、これからも変わらないだろう。ずいぶんなのか、いくらかなのかわからないが、緩和されてきているとは思うが。
思ってもないことを無理にやろうとすると、不自然でみっともないことになる。
自然の事物には言葉がない。人はあるがままに受け入れるしかない。
僕が現在やっている写真は、そういうことだ。