日な日な余波ははなやか歩く

週1~2回くらいのペースで、ここで写真展をやってます。「繰り返し」と「凡庸」は写真と人生の本質です。

噛めば噛むほど。

 

 始発の京阪電車のシートが横並びか、前向きか。 それで大阪までの移動時間のしんどさが変わる。 今朝は前向きの方、ラッキーだった。 これまで何度か見かけている隣の二人掛けに座った外国の女性さんは、横になって熟睡している。 京都を走っている間、電車はまだ空いている。

 

 今朝は、「京橋」でJR環状線に乗り換えて、「玉造」で下車、そこから西へ歩こうと、「京橋」に着く直前に決めた。 

 

 

 

 


 「玉造」から「なんば」「新世界」「西成」へ。 いつもより時間が遅いせいか、新世界のお店が開店している。 ジャンジャン横丁もすでに飲んでいる人が多い。

 

 新世界の純喫茶「ブラザー」で、ハヤシライスを食べる。 壁に「ずん」の「飯尾和樹」氏のサインあり。 思わず、写真を撮る。 この人、良いです。 丁寧なサインに好感が増す。 このお店、間違いない。

 


 お店を経営する「ブラザー」であろうお二人も、とても優しく、兄弟二人がそれぞれにスプーンとソースを出してくれて・・・・お店は『美しい純喫茶の写真集』という本に紹介されていて、厨房にいたお兄さんがその本を僕に見せてくれたので・・・・僕のテーブルにはそれが2つずつ揃ってました。 

 途中から若い男性が厨房に、そして孫であろう女の子がそこにまた加わって、ニコニコと丁寧に接客をしてくれました。  気持ちが良い。

 

 

 

 

 

 その後、西成の商店街をウロウロしてから飛田新地を歩いていると、数件のお店の玄関が開いていて、そこにはおばちゃんと綺麗なマネキンの女の子か?・・・と見入ってたら、綺麗に着物を着飾った本物の女の子が声をかけてきたので驚いた。 

 どこかの秘宝館ほどに明るい照明が女の子に当たっていて肌ツヤは綺麗で、それでいて親しみのある言葉に、その目的もなく、たいしてお金も持ってなかった僕は逆に申し訳なく感じてしまう。 

 いつもと違って今朝は歩く時間が遅かった。 今度からは時間を意識して通らなければいけないと、ちょっと反省する。 マジメか。

 

 

 今日で大阪に通い始めて何日めか後で数えてみようと思うが、大阪は噛めば噛むほどおもしろい。

 ただし自分が欲しいのは、それに客観性と普遍性が加わるという視点なので、必ずしも個人的感想が作品に現れるとは限らない。 そこに写真表現の大きな問題点が潜んでいる。 

 

 今日は28,343歩を歩いて、470枚の写真を撮った。 ここ最近は撮影を終わるヤメ際が見つからなくて、写欲が枯れ果てないと京都に帰る気分にならない。 最後は最寄りの駅までただクタクタになって歩いているだけである。 

 

 午後、住んでいる京都市左京区に帰ってくると、街は本当にゆっくりと穏やかな空気が流れていると感じる。 少し退屈な気分。