日な日な余波ははなやか歩く

週1~2回くらいのペースで、ここで写真展をやってます。「繰り返し」と「凡庸」は写真と人生の本質です。

僕が勝者なわけではない。

 

 昨日の日本シリーズ第5戦で、阪神が逆転6-2で試合に勝ったことで僕も興奮したのか、夜中の1時半ごろに目が覚めてしまい、そこから眠れない。 1時間は布団の中でじっとしてたが、2時半には起きて部屋でぼんやりした。

 

 ナインティナインのオールナイトニッポンを聴く。 番組最後に流れた矢部の歌う『ハウエバー』が、その後も耳に残った。

 

 

 それは置いといても、昨夜の阪神の逆転劇を見た興奮はそんなでもないはずの自分にも少なからず影響があって、妙な期待と、そうでもない現実の間にいる自分から「冷静」の感覚を奪うのである。 ちぐはぐなのである。

 

 スポーツ観戦で一喜一憂するのは、面倒と言えば面倒なもの。 別に勝者は自分じゃないのだから、自らの現状は何かが変わったわけではない。 なのに不思議に勝ち誇ったような気分になっている。

 「一個づつやっていくしかないんだよ」ということを知ってしまった僕には、仮想の自信から湧き出す些細な波風は、結局自分に戻ってきて、しばらく調子が狂う。そのこと自体は面倒くさい。

 

 ただ、根が阪神ファンの自分には、今年の日本シリーズはワクワクさせられる。 心理戦という面だけを見てても迫力がある。 ピッチャーの継投をうまくすることでチームの空気が変わり、次の打線に火がつくということを現実に目の当たりにすると、勝負というのは面白い。

 

 そんな勝負の道筋をたてる野球のベテラン・岡田彰布監督はかっこいい。 かつては藤山寛美似と言われた岡田監督も、今のプレッシャーは相当なものだろう。 勝っても負けても興奮して眠れないんじゃないだろうか。 

 

 

 

 

 

 そんなことを言いながらも、僕自身はテレビにかじり付いて試合の一部始終を観ていたわけではなく、これまでの大阪で撮影した写真をもう1度見直しながら作品を再度編集し、それをやりながら、横目ではテレビの野球を眺めていたのである。 

 もちろん試合の流れに作業は左右されるが、集中する選手のエネルギーを僕自身にも伝染させながら編集のやり直し作業を行なっていたのである。 良い緊張感の波及に便乗したのである。 

 おかげで、先日「友人に見てもらった」状態から、作品は結構大きく様変わりしたんじゃないかと思う。

 

 そんなこともあって、今朝の撮影は撮り始める前にいくらか方向性を考えておいた方がいいんじゃないかということが頭にあって、行き先がなかなか決まらなかった。 

 で、確証は見つからないが、いつも通りの「京橋」駅で下車して、途中から歩いたことのない道を歩いてみた。 すると辺りは別世界。 最後は方角が分からなくなるくらいになりながら、新鮮味に事欠かない今朝の撮影は悪くない感じだった。

 25,370歩を歩いて、733カットの写真を得る。 ただし今日は京都に帰ってからも撮ったので、実質大阪で撮った写真は500枚くらいだと思う。

 

 さっき今日撮ったのを加えて編集してみたところ、まあ、うまく収まった気がしている。 まだまだ撮影は続けるつもりだけど、少し完成形が見えてきた気がしている。

 

 

 

 

 

 まだ写真は残っているけど、とりあえず今回はここまで。 また明後日の日曜に撮影して、更新します。 よろしくお願い申し上げます。