日な日な余波ははなやか歩く

週1~2回くらいのペースで、ここで写真展をやってます。「繰り返し」と「凡庸」は写真と人生の本質です。

生誕100年。

 今回の写真は、前回の撮影の残り。

 

 

 

 

 

 先週WOWOWで、『生誕100年鈴木清順監督特集』が放送。 赤・青・黄色の順に、大正浪漫三部作。 6月にもまた放送される。

 『夢二』だけはレンタルビデオの時代に見て以来の久しぶり。 あとの2つはDVDを買った。 

 

 映画を見てあらためて思う、そのカッコよさ。 いつだって鈴木作品は画面と編集の妙にゾクゾクさせられる。 

 

 不思議なのは、貧乏くさく写っても不思議ではないような風景も、構図や色彩を変化によって、優雅な風景に変えてしまうところ。

 物語を説明するためのつまらない捨てカットも無い。 ていうか、物語を語ろうとすらしてない感じ。 それでいて何か強いものを感じさせる鈴木清順の個性って、どこから生まれたのか?  あ、現場か。 でも、普通ああはならない。 

 

 潔い、いやらしさも無い、男らしい、モテモテ。 そんな感じ。

 

 


 

 とくに『陽炎座』は、凄みを感じた。

 1本の映画を通して見るのと、放送中のリアルタイムで、ぶつ切りに見るのとでは、印象が随分変わる。 鈴木清順の映画は金太郎飴みたいだから、とくにそんな感じになる。

 

 日活時代からの鈴木作品の全部を見ているわけではないので偉そうなことは言えないが、この3部作のどの作品も、画面の中で演技する人が、みんな良い。 好き。

 

 それに、三部作の1と3は、荒木経惟がスチール担当。 アラーキーの写真集にも、監督は登場してる。